10年前「災害関連死の8割は高齢者」 再び危機に直面する介護現場
10年前、2016年の熊本地震では、災害関連死の約8割が70歳以上の高齢者だった。
そして今、被災地の老人介護の現場は、再び危機に直面している。
震度7を観測した宇城市の老人ホーム「ひかり」。
地震発生時の施設内を捉えた防犯カメラの映像。夕食を待っていた利用者たちを突然激しい揺れが襲った。
地震の衝撃でカメラの電源が落ちたとみられ、映像は途絶えた。

揺れで女性の車いすが後ろ向きに走り出す。止めに入ろうとしたのか、職員は大きくよろけて転倒した。

その直後、職員が撮影した映像には、車椅子に乗っていた高齢者が、次々と床に投げ出され、横たわっていた。

入所者の女性
「車椅子に乗ってたんですけど、皆さん向こう側にいる方が、ずっとこっちに滑って来られたんで。テーブルにぶつかって、そのままずるっと、テーブルが滑っていって、またそのテーブルが頭から被って来ました。怖かったですね」
水道も電気も止まり、29人の入所者は、比較的被害の少なかった別の施設へ移動を余儀なくされた。
しかし、その避難先では受け入れる部屋が足りないため、ホールの空いた場所に身を寄せるしかない。

老人ホーム「円寿」の職員
「お部屋がありませんので、(床に)マットレスを敷いている」
──(トイレを)我慢したりしていませんか?

入所者の男性
「してますよ。夜中に行けないから。やっぱり、ひかり(元の施設)に帰りたい」
そして、地震発生から3日目。元の施設では、止まっていた電気が復旧し、暗かった部屋に明かりが灯った。

老人ホーム「ひかり」の職員
「うれしい」
「もう帰って来られますね」

















