静岡県警は、スマートフォンによる誤った110番通報が増えているとして、緊急通報の使い方などを改めて確認するよう呼び掛けています。

2022年1年間の110番約22万件のうち約3割が「不要不急」

静岡県警のまとめでは、2022年1年間の110番通報は約22万件で、静岡県内では2分33秒に1回の割合で入電があったということです。このうち、いわゆる「不要不急」にあたる電話は約6万4000件で全体の3割ほどを占めています。

通報内容別にみると、誤って110番に接続してしまう「誤接」が2021年に比べ、2倍近く増え、約2万件確認されています。近年、顕著なのがスマートフォンの「緊急通報」システムが誤作動する問題です。

40分間に73回も“誤接”

顕著な例としては、ゴルフ帰りの男性がズボンのポケットの中にスマートフォンを入れたまま運転を開始。運転中にポケットの中で繰り返し緊急通報システムが作動し、110番につながったそうです。

この男性は40分間に73回も110番に「誤接」していて、危険性を確認しようと、警察側から何度も電話を折り返したものの、気づかずに応対しない状態が続いたということです。

静岡県警本部

静岡県警は、こうしたケースが通常の業務を妨げる危険性があるとして、県民に向けてスマートフォンの緊急通報システムについて、改めて確認してもらうほか、仮に誤って110番通報をしてしまった場合、警察側から折り返しの電話があった際にはきちんと応対してほしいと呼びかけています。