オミクロン株の後遺症 昼に“寝落ち” 睡眠障害は2倍に

新型コロナ後遺症患者(50代)「吐き気はめまいと同じように絶えずある感じです」
すべての都道府県で感染者数が減少に転じているものの、感染後の後遺症を訴える患者は、後を絶ちません。
後遺症外来がある都内のクリニックを受診した20代の男性は、2022年11月末に感染。発熱や喉の痛みといった症状が落ち着き、仕事に復帰しましたが・・・。

睡眠障害の後遺症を訴える男性(20代)「寝付きにくいというか。昼に結構眠くなることが多くて、眠いので“寝落ち”みたいなことをしてしまっていて」
医師「全身の倦怠感って今はどう?」

睡眠障害の後遺症を訴える男性(20代)
「ちょっとまだありますね。でも、どちらかと言うと眠いからだるいみたいな感じ」
年末から今年にかけて、未明に目が覚め、そのまま眠れなくなることが増え、仕事中に影響が出てきているといいます。

睡眠障害の後遺症を訴える男性(20代)「会社に行っても『ぼーっとするな』みたいな感じがずっと続いていて、会社の人にも『しっかりした方が良いよ』みたいなことは何回か言われてしまいました」
医師は、オミクロン株が主流になってから、睡眠障害の後遺症を訴える患者の受診が増えているといいます。

東京血管外科クリニック 榊原直樹医師「(睡眠障害は)一時回復した時点で出てくる方が多いと思います。眠くて眠くてしょうがない。改善したところで今度は不眠に切り替わるという全く正反対の症状になってくる」
岡山大学病院の後遺症外来を受診した患者526人のデータです。

デルタ株では、嗅覚障害や味覚障害を訴える患者が多かったのに対し、オミクロン株では大きく減少。代わりに倦怠感や睡眠障害を訴える患者が増加し、睡眠障害に至っては、従来株やデルタ株の2倍を超えることがわかりました。

コロナ・アフターケア外来で診察 岡山大学病院 大塚文男副院長
「オミクロン株由来のものがしばらくは増えると思いますので、それによって同じような後遺症が起きるのか、あるいは新しいオミクロンの亜型によって後遺症のタイプが違うのか、海外の動きなどを注視しておく必要があると思われます」