里塚斎場の建て替え問題…問われるマチづくり

札幌市としては斎場の建て替えにあたり、住宅地に近かった候補地(芝生広場案)を断念するなど住民の声に配慮する姿勢は見せています。しかし地元側としては、40年以上前に提案された「地下鉄延伸」が実現していないことから、簡単に納得できない構図が続いています。

地下鉄東豊線の清田方面延伸にかかる試算費用(853億円)を示した解説パネル

地元住民(期成会など)は定期的に市へ要望書を提出していますが、実現には至っていません。地下鉄東豊線の清田方面延伸に必要な事業費については、2011年時点の試算で「約853億円」とされていました。近年の物価や人件費の高騰を踏まえると、現在着手した場合、費用がさらに大きく膨らむことは確実視されています。

住民側からすれば「約束を守ってほしい」という強い思いがある一方で、将来の人口減少や地下鉄の維持費を考慮すると巨額投資のハードルは極めて高いのが実情です。

専門家からは、40年前とは人口動態などの前提条件が大きく変わっている点も指摘されています。単に地下鉄整備だけにこだわるのではなく、最新の技術や新たな公共交通(モビリティ)を優先的に導入するなど、双方が納得できる柔軟な議論と一歩進んだ提案が求められています。