増え続ける火葬件数 2054年に火葬ピーク到来へ

市民全体を支える必要不可欠なインフラとしての斎場を清田区が受け入れてきた歴史的経緯には深い配慮が必要ですが、地下鉄延伸だけに依存した解決策では将来の交通環境維持が見通しにくいという極めて難しい局面に差し掛かっています。

札幌市における今後の火葬件数推移と2054年のピーク予測を示すグラフパネル

札幌市によると、火葬の件数は里塚斎場が稼働を始めた1984年には年間1万件程度でしたが、2025年度には約2万6000件に増加。今から約30年後の2054年にはピークとなる「年間3万2800件」に達すると推計されています。

現在、里塚斎場と山口斎場を合わせた年間最大対応能力は3万9750件であり、数値上は収容可能範囲内です。しかし現状でも日によっては混雑が発生し、遺族らがバス車内で待機を余儀なくされる事態が生じています。今後さらに高齢化が進み火葬件数が増加すれば、事態が一段と深刻化する懸念があります。

限られた財政状況の中で、斎場の機能維持と市民の足である公共交通をいかに確保・再構築していくのか。札幌市の将来を見据えた判断と手腕が問われています。