3年ぶりに行動制限のない年末年始や、国や自治体が進める「全国旅行支援」などを追い風に、長野県内の観光地には徐々に国内外から観光客の姿が戻りつつあります。
観光地はもちろん歓迎ムード!…なんですが、今、「ある悩み」を抱えています。
山ノ内町の湯田中渋温泉郷(ゆだなかしぶおんせんきょう)。
郊外に「スノーモンキー」でお馴染みの地獄谷野猿公苑をはじめ、国内外の観光客に人気の温泉場は、今、少しずつ客足が戻ってきています。

1955年創業の旅館「炭乃湯(すみのゆ)」。
宿泊客を出迎えるのは、炭乃湯の若女将=竹節(たけふし)あかりさん。
2022年11月、勤め先があった長野市から実家の炭乃湯に戻り、今は女将修行の真っ最中です。

炭乃湯では、2022年秋から国内の観光客を中心に宿泊者が増加。
12月からは海外からの宿泊客も増えはじめ、1月は予約の半分ほどが外国人観光客です。
長引くコロナ禍で待ちわびていた宿泊客。


しかし、ここへきて「ある悩み」が…。
(竹節稔(たけふし・みのる)社長)「シフトを組むにあたって人が足りないという状況はある」
宿泊客の増加による働き手の不足。
コロナ前に比べ、従業員の数に変化はありませんが、フルタイムで働く人が離職し、パートの従業員が増えたことで、人手が足りない時間ができるようになったといいます。
徐々に宿泊客が増え始め、竹節社長が人繰りに苦労する最中、地元に戻ってきてくれたのが娘のあかりさんでした。
観光客が戻ってきた一方、なかなか働き手が集まらない中、炭乃湯にとってあかりさんの存在はまさに「救世主」です!
「1月くらいになって戻ってきてくれてシフトの合間合間を埋めてくれているので非常に助かっています」
人手が足りない場所にあかりさんが入ることで、ほかの従業員の負担を減らすとともに、より本格的な女将修行にもつながっています。

(あかりさん)「またあの人に会いたいと思ってもらえるようなあたたかい宿にしていきたい」