国旗の扱い 海外では?

海外では国旗の扱いについて、どのように定められているのか。

2019年、民主派によるデモが広がった香港では、中国国旗が焼かれるなどの事態が相次いだ。

この翌年、中国では国旗の尊厳を守り、愛国主義精神を発揚するとした国旗法の改正案が可決され、国旗を逆さまに掲げることなど禁止事項が細かく規定された。

違反した場合は、刑法にもとづき、3年以下の懲役など罰則が科される可能性がある。

中国国民
「どの国の国民も自分の国の国旗を少しでも汚してはなりません。中国の国旗はなおさらです」

一方で、「国旗を焼く自由も守られるべきだ」と考える国もある。アメリカ東海岸にあるメリーランド州の住宅街には、いくつもの星条旗が掲げられていた。

アメリカ国民
「星条旗は私たちのルーツへの深い敬意を表しているんです」

しかし、そんなアメリカでも、国旗は時の政権への抗議などに使われてきた歴史がある。

2025年6月の世論調査では、国旗を燃やしたり、傷つけたりすることを「違法」と考える人は66%で、「合法」とする34%を大きく上回った。

こうした世論も味方に、トランプ大統領は、取り締まり強化を求める大統領令に署名した。

アメリカ トランプ大統領
「国旗を燃やせば、1年間刑務所行きだ。早期釈放はない」

しかし、署名から約1年たった今でも、取り締まりの強化は実現していない。

その背景にあるのが、国旗を焼く行為を憲法が守るべき表現のひとつだと認めた、1989年の最高裁判決だ。

アメリカ最高裁判決(1989年)
「社会が不快だとか容認しがたいと感じるだけで、政府は表現を禁じることはできない」

表現の自由について詳しいスピッツァー弁護士は、「不快」を理由に表現を制限することの危うさをこう指摘する。

アーサー・スピッツァー氏
「国旗を損壊することは賢明な方法だとは思いません。ただ、賢明かどうかは憲法の基準ではありません。人は愚かなことを言っても、不快なことをしても犯罪にはなりません」