泥臭く、美しく駆け抜けた相撲人生
千代の富士から2勝目を挙げた若嶋津だったが、最終的な対戦成績は3勝25敗。苦手意識は最後まで消えなかったようだ。綱には届かなかったが、細身で持てる力を振り絞る取り口は人気を集め続けた。2年後の87(昭和62)年名古屋場所で引退したが、その時の言葉を清々しく思い出す。
「悔いはありません。自分なりに努力しました。大関にもなれたし、心はきょうの天気のように青空です」
ファンの心に焼き付いたあの大阪、春場所での雄姿。鹿児島の離島、種子島から来たその男の輝きは、永遠に消えることはない。
(スポーツライター/竹園隆浩)














