中国の半導体受託生産(ファウンドリー)会社の合肥晶合集成電路(ネクスチップ・セミコンダクター)は10日の香港上場初日に一時14%上昇した。今回の公募増資で8億9100万ドル(約1440億円)を調達。AI業界で新規株式公開(IPO)が相次ぐ中、中国半導体メーカーに対する投資家需要の強さを示した。

同社は2億1620万株を発行。公募価格は32.30香港ドルで、オファー価格レンジの上限だった。上海上場株の9日終値65.21元に対し57%割安となる。本土上場株は10日に一時13.5%下落した。

香港では今年、IPOや増資など株式による資金調達が、中国テクノロジー企業を中心に活況を呈している。ブルームバーグがまとめたデータによると、年初来のIPOによる調達額は300億ドルを超え、4年ぶりの高水準だった2025年通年の368億ドルに迫っている。ネクスチップの案件は、今年これまでの香港IPOの規模で10位以内に入る。

ネクスチップは15年、安徽省合肥市の政府系投資家と台湾の力晶積成電子製造(PSMC)による合弁会社として設立された。売上高ベースでは、中国本土市場で大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)と華虹宏力半導体に次ぐ国内3位の半導体受託生産専業会社に成長し、世界では9位となっている。

同社は自社で開発するのではなく、第三者が設計した半導体の製造を専門とする。150ナノメートル(ナノは10億分の1)から40ナノメートルまでのプロセス技術を用いた成熟ノードの受託生産に注力している。

上場で得た資金は主に技術の高度化に充てる。半分超は研究開発と次世代22ナノメートルプラットフォームの最適化に充て、約4分の1はAIを活用した研究・製造への取り組みに投資する。同社は香港に研究開発・販売拠点も設ける計画だ。

今後上場を予定する有力企業には、光トランシーバーメーカーの中際旭創や、百度(バイドゥ)のAI半導体部門である崑崙芯などがある。

原題:China Chip Firm Nexchip Rises in HK After $891 Million Listing(抜粋)

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