紫外線だけで「ヘアカラー1回したのと同じダメージ」に…

「髪が日焼けしても、せいぜい色が抜けるくらいだろう」と思ったら大間違い。

髪と、その土台である頭皮が受けるダメージは、私たちが想像する以上に大きいものだと伊熊さんは警鐘を鳴らす。

伊熊奈美さん
「まず紫外線による影響は、『髪』と『頭皮』の2つのダメージに分けて考える必要があります。髪の毛に関しては、ただ紫外線を浴び続けているだけでも、ヘアカラーをした時と同じくらいのダメージを与えていると言われています」

(髪の構造イメージ)

髪の構造は、よく「のり巻き」に例えられる。外側には髪の内部を守る「のり(キューティクル)」があり、内側には髪の質量を保つ「ごはん(コルテックス)」が詰まっている。

健康な髪を保つためには、「髪の強度を保つ骨組み(SS結合)」が正しく手をつないでいる必要があるが、強い紫外線を浴びることでその結合が外れてしまう。これはまさにヘアカラーの仕組みと同じことが日焼けによって起きているといえる。

紫外線を浴びた前後の髪の毛の比較画像(画像提供:ミルボン)

その結果、表面のキューティクルが剥がれ、内部のタンパク質や水分が外へ流出し、スカスカになる「髪の空洞化」が進行。それによって起きるのが「サンブリーチ現象」だという。

(画像提供:ミルボン)

この現象が起きると、髪の毛のツヤやコシが失われ、パサつきや切れ毛を引き起こす。さらに、髪を染めていないにもかかわらず、ブリーチしたかのように色が抜けたり変色したりするのだそう。

髪は「死んだ細胞」であるため、一度傷んでしまうと、自力では元の健やかな状態には戻らない。最終的にはハサミを入れるしか解決策はなくなってしまうというのだ。