「準備不十分」「仲間はほぼ即死」ドローン攻撃を受けた米軍将校の証言

中東各地にあるアメリカ軍基地などに、自爆型ドローンで攻撃をおこなってきたイラン。

イランの対岸・クウェートにあるアメリカ軍基地も、戦闘が始まった直後にドローンの攻撃にさらされた。

クウェートにある陸軍の「作戦指揮所」がドローンの攻撃を受け、兵士6人が死亡した。

攻撃の直後、米・ヘグセス国防長官は…

アメリカ ヘグセス国防長官
「我々の防空システムで、ほぼ全て撃ち落とせている。素晴らしい防空部隊だが、残念ながら、たまに『すり抜け』がある。あのケースでは、たまたま施設に命中してしまった」

ヘグセス長官は、「防空網をドローンがたまたますり抜けた」としたが、これを真っ向から否定する証言がある。

当時、現場の「作戦指揮所」にいたステファン・ラムズボトム少佐は、「部隊は自衛のための準備が十分ではなかった」と証言した。

アメリカ陸軍 ラムズボトム少佐
「私の後ろで爆発が起き、吹き飛ばされた。机に叩きつけられ、床に倒れた。私は脳震とうを起こし、後頭部に破片が刺さった。

本当に恐ろしいものだった。仲間数人は、ほぼ即死だった。警報が全くなかったため、オフィスは人がいっぱいで、全員デスクで仕事をしていた。20人から30人が負傷した」

ラムズボトム少佐は、「指揮所があった場所には、ドローン攻撃を防ぐ術がなかった」と話す。

――ドローンに対抗するシステムは配備されていなかったのか?

アメリカ陸軍 ラムズボトム少佐
「何もなかった。上官らは、対ドローンシステムを配備すると約束していたが、私たちの所には全く設置されなかった。レーダーがあった場所は遠すぎて、敵を捕捉できなかった。

『すり抜け』という言葉は、防御手段があることが前提だ。しかし、そもそも現場はドローン攻撃から守られていなかった。『すり抜け』なんかではない」

「作戦指揮所」の建物そのものも、脆弱だったという。

アメリカ陸軍 ラムズボトム少佐
「(指揮所は)コンテナのようなものでしたが、それよりもさらに小さいくらいだった。(屋根は)非常に薄い金属製だ」

――それでは何の防御にもならないのでは?

アメリカ陸軍 ラムズボトム少佐
「爆弾どころか、銃弾すら防げなかっただろう」

ラムズボトム少佐は、「軍の上層部はここまでの激しい反撃を想定していなかったのでは」と疑念を募らせている。

アメリカ陸軍 ラムズボトム少佐
「上層部は、戦争がそこまで大きくならないと考えていたのだと思う。だから戦火がはるかに拡大したときに、私たちがいた場所では準備できていなかった」