西山大翔「西田さんはフィジカルモンスターに…」

そうした変化は、本人の感覚だけでない。大阪ブルテオンで、そして代表でもチームメイトの西山大翔が明かす。

「西田さんはフィジカルモンスターになっていた。あの(SVリーグ)ファイナルでも2戦目が終わって『全然疲れていない』と言っていた。そして怪我がなくなった。離脱を毎シーズン繰り返していたが、それがなかった。高いパフォーマンスでシーズン通したので僕が出る機会はもちろん減った」

これは偶然ではなく、 “分解と再構築”の結果だった。

「1年前は、めちゃくちゃ頭の中が複雑でしょうがなかった。『今までの自分の中にはなかったもの(新しい理論)』を新しく取り入れようとしていたから。これだけ必死にやって、この1年で自分の体に取り入れたものは、まだ全体の「20%くらい」のものでしかない。世間的には完成したように見えているかもしれないですけど、1年で100個の技術が全部自分のものになることのほうがあり得ない。自分の器の許容はまだまだいっぱいある。今の自分のプレースタイルは、自分の中ではまだ土台となる『基礎』でしかない。その基礎の上に、これから『グラデーション(段階的変化)』のように色んなものが重なっていく。そこに細かい技術や圧倒的なパワーや一歩目のキレがあったり、そういうものが積み重なっていく。そして100%の完成に近づいていく。今は、その道半ば。『いかに自分が100%やりきったと胸を張って思えるシーズンにするか』なんです」

1年前、西田有志は自分を分解した。そして今も、再構築の途中にいる。
60%から100%へ。
その先の姿を、まだ誰も知らない。