「4人の子どもがいる。全員戦っている」戦う家族を残し避難する人たち

レバノン南部のサイダでNGOが学校を間借りして運営する避難所を訪ねた。約650人が身を寄せている。教室では…
NGOのボランティア ガビ・ジャマルさん
「他の家族と隔てる、間仕切りのようなものを使っている」
女性が料理を作り、その横では男性が祈りを捧げていた。
教室を半分ほどの広さに仕切った空間で、一家18人が生活をしている。
NGOは、南部の人々が集まる避難所には「政府から満足な支援が届いていない」と訴えている。
ヒズボラの戦闘員として前線で戦う家族を残し、避難している人たちもいた。
親族がヒズボラ戦闘員
「うちのおじいさんには、4人の子どもがいる。全員戦っている」

息子がヒズボラ戦闘員
「心穏やかにはなれない。南に息子たちが残っている。彼らが殉教者になるのは悲しいことではない」
親族がヒズボラ戦闘員
「死がやってくる瞬間には逆らえず、イスラエルも怖くない。南レバノンの人々は死を恐れていない。イスラエルがこの土地を支配するなら、死んだほうがまし」

避難所には戦死した戦闘員の写真や、取材中に命を落としたジャーナリストの写真が貼ってあった。
NGOのボランティアであるジャマルさんは、「この侵攻を経験した若い世代がより過激な思想を持つのではないか」と危惧している。

NGOのボランティア ガビ・ジャマルさん
「イスラエルと戦う新しい世代は、今のヒズボラよりも危険で狂信的になるだろう。彼らは何も持っていない。土地も家も、未来もない。無駄死にするくらいなら『誰かを殺しに行って死ねばいい、それで構わない』と考えるようになる」
レバノンは人口約585万人で、18もの宗教・宗派が入り混じるモザイク国家だ。

アメリカCIAの推計によると、ヒズボラの支持基盤であるイスラム教シーア派、そしてスンニ派、キリスト教がそれぞれ30%程度。イスラム教の影響を受けるドルーズの人たちが約4.5%となっている。
ベイルートにある教会では、ミサが行われていた。キリスト教徒はこの事態をどう見ているのか。多くのキリスト教徒は、イスラエルの侵攻には反対していたが、ヒズボラを見る目も厳しかった。

キリスト教徒
「ヒズボラはレバノンには必要なく、支持したことなんてない。彼らはイランの手先で、イランから資金提供を受けている。ヒズボラは若い戦闘員を殉教させるだけで、見殺しにしている」
イスラム教からキリスト教に改宗
「私はイスラム教徒だったがキリスト教に改宗した。ヒズボラにはヒズボラなりの意見があるのでしょうが、レバノン人とはほど遠い存在だ」

一方、イスラエル軍が攻撃をしている場所の近くには、キリスト教徒が暮らす村も点在している。
約300人のキリスト教徒が住む村では、住民は複雑な思いを抱えていた。
キリスト教徒
「イスラム教徒とは良い関係だ。私たちはお互いの伝統を尊重し合って生活している。様々な文化があるので難しいことも多少はあるが、まあ、みんななんとか」
──この戦争についてどう思う?
「答えたくない。話したくない、政治については」














