新型コロナの感染拡大が続く中、インフルエンザの患者数が1医療機関あたり3.27人と、流行期入りした2週間前から2倍以上となり感染が広がっています。
感染症の専門医は同時感染すると重症化のリスクが4倍くらい高くなるとして警戒感を示しています。

11日に山梨県庁で開かれた緊急会見。
病床使用率が連日5割を超える中、重点医療機関の院長らが医療現場の現状を訴えました。



山梨大学医学部 森口武史教授:
世の中の注目度が落ちてきて現場での体感の感覚、これはまずいぞとやばいことになっているって感覚と世の中のみなさんとの雰囲気とのずれに非常に懸念を抱いている。

山梨大学医学部附属病院 榎本信幸院長:
救急車で来た患者を断る事態になれば医療崩壊。今その一歩手前。

こうした中、感染症の専門医は感染のピークは2月の可能性があると警戒感を示しました。



山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
まだまだ、これから増えるんじゃないかなという恐れを抱いている。2月くらいにピークがくるんじゃないかなと思うがさらにその向こうにも感染拡大が進む可能性がまだあるので、ちょっと大変な冬だなと思う。

山梨大学医学部附属病院の井上修医師。

今、最も懸念していることは新型コロナとインフルエンザの同時流行です。





山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
医療に余裕があれば熱はかって調子悪いなら みんな受診してくださいねって話になるけど、発熱の方がものすごくたくさんなってしまうと受診しても受診先ですごく待たされちゃうとか、発熱外来で検査を受けることがなかなかできなくなっちゃうとか、そういうことが起こるんじゃないかと。それを回避するためにどうしたらよいか、知恵を出しながらなんとかうまい方法を考えているところ。

県内でも2つのウイルスに同時に感染したという事例がでているといいます。



山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
海外のデータでは特に子供世代、学校に通っている世代でみてみると入院したり、ひどくなるケースが(単体で感染するよりも)同時にかかっている方の方がリスクが高くなるっているデータがある。多く見積もると、4倍くらい(重症化リスクの)危険性が高くなるデータもあるので。

それによりさらなる医療のひっ迫も懸念され、井上医師はワクチンの接種や基本的な対策の徹底を呼びかけています。



山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
いまの状況は深刻に受け止めていただいて、いつも受けていた医療が受けられなくなる可能性があるので、今できることを それぞれみんなでやっていかないとそういうことになってしまう。