自分自身が許せない 海外で見た「衝撃の風景」が転機に
転機は、その中古家電の行き先を自分の目で確かめようと、中国の現場を訪ねた時だった。
「村全体がリサイクルに特化したような場所でした。電子基板を窯で煮て金を取り出し、水銀が混じった排液はその辺にジャーッと捨ててしまうんですね。子どもも働いていました」
日本国内では、中古家電を海外に販売するのは「エコな活動」と言われていた。そのビジネスの裏側で、現地では深刻な環境破壊が起きていた。
結果的に加担していた自分自身が許せなかったという。
創業から3年、川野氏はすべての取引を見直し、中国への中古家電輸出を全面停止する決断を下した。
「それはいいけど、どうやってメシを食っていくんですか」売上の柱を失う判断に幹部からは大反対を受けた。
具体的なプランはなかった。しかし現地の映像を見せ、一人ひとりを説得した。環境と経済を両立させるモデルを作る会社に生まれ変わることだけは決めていた。
ここがエコミットのターニングポイントだった。
中古の衣類や家具、雑貨などまだ使えるものの「リユース」と、そのシステム化=循環の仕組みづくりに舵を切った。
特に衣料品は、大量消費、大量廃棄が当たり前になっている。そこを変えられればインパクトは大きい。
リユース衣料の輸出販売から始めて、現在は衣料品のリサイクルや再生に力を入れている。














