遺族「海外で働く方の過労死は、十分に可視化されてこなかった」

遺族側の記者会見(4月17日)

遺族の弁護団は、▽海外派遣労働者には労働基準法が原則的には適用されない ▽国内外問わず、出向労働者に対する安全配慮義務を一次的に負うのは出向先企業 と指摘したうえで、今回の和解について、“海外出向のケースで、出向元の企業の安全配慮義務を明確に認めた判例はなく、海外出向者の安全を考える上で非常に大きな意味を持つ画期的和解だ”と評価しています。

清島さんの遺族は、和解を受けて次のように話しました。


清島浩司さんの妻・験馬綾子さん(4月17日の記者会見)
「海外派遣労働者は、国内勤務と比べて孤立しやすく、労務管理や健康管理が不十分になりやすい構造があります。その一方で、海外で働く方の過労死は、十分に可視化されてこなかった現実があります」
「本件では、労働基準法が十分に及ばない海外派遣労働者に対し、出向元企業が一定の金銭を支払うことで和解に至りました。海外労働における企業責任のあり方を社会に問うものだと考えています」
「どこで働いていても、その人の命は守られるべきです。海外に派遣された方が、厳しい環境の中で働いている現実についても、多くの方に知っていただきたいと思っています。この問題に、国境はありません

一方、川崎重工業は「裁判所の指揮の下、双方の主張を踏まえた協議の結果、和解いたしました」とコメントしています。