岡山天音がすごかった「片思い」
影山 僕が好きだったもう一本は、芦田愛菜、岡山天音の「片思い」(NHK)です。岡山天音がすごかった。
小栗旬さんが、インタビューでどんな役をやりたいか聞かれたときに、「ひらやすみ」(NHK・2025)の岡山天音のような役がやりたいけど、僕には絶対来ませんというオチまで言ったんですけれど、日常の何でもなさを演じさせたら、岡山天音はピカイチですね。「ひらやすみ」のときも皆さん絶賛されてましたが。
「冬のなんかさ、春のなんかね」(日テレ・2026)も、成田凌さんもよかったけれど、岡山天音ですよ。最終回の締めもいいところを持っていったのは彼でしたからね。あれはすごい。小栗旬も悔しがるわけです。
舞台は盛岡で、岡山天音と芦田愛菜が幼なじみ。彼の実家は豆腐屋なんですが、絵がうまいので、夢を抱いて上京してデザイン会社で働いている。彼女は地元で就職したけれど、仕事に思い悩んでやめてしまう。そこで彼の父と祖母から「豆腐屋が大好きで、小さい頃から見てきたんだからやれば?」と温かい声をかけてもらって働く。
彼は親戚の葬儀で帰ってくるんですが、いろんなメンタルを抱えていたので、そのまま会社をやめ、幼なじみ同士で豆腐屋で働くことになる。
基本的には、彼女の片思いから来ているタイトルの「片思い」ですが、それだけでなく、いろんな仕事に対する片思いだったり、生き方の片思いだったりを全部インクルードしているように思います。
脚本の岡田惠和さんが、片思いというその「思う」ことの大切さを描きたかったんだろうということが存分に感じとれました。人によっては、甘過ぎるやんかというところもあるかもしれませんが、彼女の彼に対する思いがチャーミングに表現されていました。
芦田さんも岡山さんを絶賛していましたし、先ほどの小栗さんも含めて岡山さんは同業者にえらく好かれている気がします。やはり自然体の演技ですね。優しさで包まれているようで、実は深いところまで表現している岡山さんが、岡田ワールドにしっかりはまっていました。














