日本で将来「花見」ができなくなる?
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所、鹿児島県森林技術総合センター、岡山理科大学、アメリカ合衆国国立公園局などからなる研究グループは、桜の品種・ソメイヨシノが温暖化により開花の遅れや花芽が落下する異常を確認したとの研究結果を、きょう(15日)公表しました。
研究グループによりますと、日本の花見の主役『染井吉野(ソメイヨシノ)』の開花が近年の気候変動による温暖化で、東京では開花日が過去 100 年間で約2週間早くなっている一方で、生育南限地である鹿児島では逆に開花日が遅くな っているということです。
その原因として開花に必要な低温刺激の不足が挙げられていますが、低温刺激不足 が、実際にどのように影響しているのか、その詳細は分かっていませんでした。
研究グループでは将来的な気候変動で東京など本州の都市部で将来の「染井吉野」にどのような影響が生じるのか予測するためには、現在もっとも温暖な環境下(生育南限)にある鹿児島県での「染井吉野」の状況を明らかにすることが必要だとした上で鹿児島県を対象に気象台の過去の満開日の記録を熊本の記録と比較するとともに、熊本県と岡山県を比較対象として鹿児島県内の調査地の開花状態を観測し、「開花時期」「開花状態」と「低温刺激」との関係を分析しました。
その結果、「低温刺激」が不足すると開花日や満開日が遅れるとともに、花芽の生育不良などの異常が観察され、観賞価値が大きく損なわれたことが確認されたということです。
今回の結果を受けて、研究グループは「染井吉野」という身近な樹木が温暖化による顕著な影響を確認できたことが、今後の気候変動対策のモニタリング指標として活用できる可能性があり、一般市民に対して気候変動対策への理解促進につながると期待しています。














