難民のために国連で働きたい
男性はアフリカ出身で現在40代。母国で迫害を受けたことから、2013年に来日し、2年後に難民認定された。
早稲田大大学院の博士後期課程に進み、国際関係学を専攻、昨秋、学位が授与された。
ずっと胸に抱いてきたのは、国連の仕事に就いて、自らの経験を生かし難民を助けることだ。ところが、難民という無国籍状態ではパスポートを持てない。過去にも国外での国際会議に出席するビザが得られなかったり、出国先で拘束されたりと、つらい思いを余儀なくされてきた。
「自分らしく生きたい。そのためにも…」
日本国籍を取得しようと決心して過去2回、申請した。2回目は国籍法が定める5年以上の居住要件を満たしていたが、いずれも不許可に終わった。
国籍取得を申請すると、各法務局、地方法務局が小学校低学年の教科書などを参考に作成する日本語能力試験(ひらがな、カタカナの読み書きや文章の理解力、表現力)が実施されるという。ただし問題や結果は明らかにされない。不許可になっても理由は告げられない。いわばブラックボックスになっているが、国は「法務大臣には、国籍取得を許可するかどうかに関して極めて広範な裁量権がある」と、その正当性を主張してきた。
弁護団は裁判で争うにあたって日本も加入する難民条約の、ある条文に着目し、2023年4月、訴えを起こした。

















