「償えない罪」 もがき苦しんだ末の決断

奥本死刑囚

事件から15年、死刑確定から11年が経過した2025年、奥本死刑囚は勾留が長期間に及ぶにつれて、少しずつ心のバランスを崩し、絶望感を募らせていた。

「償えない罪」の前にもがき苦しむ日々。そして、奥本死刑囚はある決断に踏み切った。「死刑を早めてほしい」。刑の早期執行を求める上申書を作成したのである。

「犯した罪の重大さと、3人の被害者から奪った未来を生きる苦しさ。何をしても償いにならない現実と虚無感から早く逃れようとし、制約だらけの生活が続くことにも嫌気が差したからです。さらに、家族と支援者の方々の負担を減らしたい、無くしたいとの気持ちもありました」