1644人。鹿児島県鹿屋市の国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」に収容され、ふるさとに帰ることが許されないまま、亡くなった人の数です。

日本ではかつて「らい予防法」により、完治する病気になったあとも患者を強制隔離する政策が長く続きました。その、らい予防法が1996年4月1日に廃止され、あすで30年です。今なお根深い差別や偏見に向き合う人たちを取材しました。

1935年に開園した星塚敬愛園。その納骨堂には、らい予防法によって強制隔離され、療養所で生涯を終えた1644人が眠っています。

1943年度、1347人だった入所者は年々減少。現在は46人が暮らしていて、平均年齢は90.6歳です。

ハンセン病の元患者、上野正子さん(98)。沖縄県石垣島出身です。教師を夢見て女学校に通っていた13歳のころ、父親に連れられ、星塚敬愛園に入所しました。

(ハンセン病の元患者・上野正子さん)「朝起きて、『父ちゃん、父ちゃん』と言ったら、お父さんはまだ目が覚めないうちに帰った。『お父さんどこにいるの、お父さんどこにいるの』と探したが、どこに行ってもお父さんが出てこない。お父さんが私を捨てたと思って父親をうらんだことがある」