国際社会を「ディール」という言葉で片づける姿勢は…
富野:なぜかというと、人の暮らしの基盤を支えてくれている人がいると、その人の上に次の世代が生まれて育ってくるんです。この基盤がなかったら、ニュータイプだけが生まれるなんてことは絶対にありえないってことが分かったわけなのです。
たとえば、国際社会を「ディール」という言葉で片づける姿勢は、そういうインフラを整備するようなところに届くような話ではないと思えるのです。
インフラを維持して人を支え、世代を重ねていっても、ニュータイプは生まれないかもしれない。現在いる中世以前の政治家みたいな人たちも、20世紀を生きてきて、今の政治家になっている。
これは一体何なのか?人類史というのを黙ってわれわれ人類に任せておくと、こういうふうにして堕落していく歴史しか作っていけないんだということを我々は自覚しましょうよ、と言いたいわけです。
そうすると、ポピュリズムに流されない知力を身につけた人々が、ニュータイプかもしれません。
問題なのは、そういう人たちが暮らしていくために、下水道がきちんと整備されている社会のインフラがなければ、やはりそういう人は育たないでしょ?という言葉を、今の独裁者と言われているような人とか、戦争をやることを一生懸命考えている人たちに聞かせなきゃいけないと考えたわけです。
「本当はそういうところをきちんと目を向けてやってくださいよ、あなたは偉いんですから」という言い方をしなくちゃいけないはずです。














