元外交官に聞く 日本への影響・今後のイラン3つのシナリオ

原爆資料館を運営する広島平和文化センターの理事長、香川剛広氏は、外務省出身で中東を専門とした元外交官です。戦闘が長期化した場合、日本への更なる影響は避けられないと指摘します。

広島平和文化センター 香川剛広理事長
「タンカーの攻撃は、大きなミサイルでなくても、やろうと思ったらできるわけです。先物価格が上がれば、何ヶ月か遅れてですね実体価格にどんどん反映されてきます。生活への影響はなかなか避けて通れないものになっているのではないかと思います」

その上で、香川理事長は、今後考えられる3つのシナリオを示しました。

シナリオ1:言いなり政権の誕生
「トランプ大統領が期待してたのは、核開発もしないし、ミサイル開発もしない、言うことを聞く政権になってもらうことが望みだったんでしょうけれど、これが実現するのは極めて難しいんじゃないかと思います」

シナリオ2:徹底抗戦
「もうひとつの可能性は徹底抗戦。戦闘なりなんなり長期化していく、泥沼になっていく」

シナリオ3:国の崩壊
「一番危険なものは、体制そのものだけではなくて、イランという国が崩壊していくこと。最初のイラン革命当時は、様々な勢力が争って内戦内乱に近いような状況があったわけです。またそういう状況に戻っていく、これは一番不安定化しますし、その影響は周辺諸国に及びますので、怖いと思います。」

イスラーム勢力が政権を奪取したイラン革命直後の1980年代に、外交官として何度も現地を訪れた香川理事長。現在の緊迫した情勢に危機感を抱いています。

広島平和文化センター 香川剛広理事長
「いま中東で起きていることは、トランプ大統領が言っているような『力による平和の実現』だという行動だと思うんですよね。国際法重視とか、国連重視が全く横に置かれている状況が、非常に危機的な状況であるということはもう間違いない」

香川理事長は「平和都市ヒロシマ」の使命として、いまこそ「平和の大切さ」を世界に発信していくことが大切だと力を込めます。

広島平和文化センター 香川剛広理事長
「ヒロシマが、トランプ氏の心を変え、プーチン氏の心を変えることはできないかもしれませんけれども、市民レベルの連帯というのは、非常に大きな力に、遠いようでも大きな力になっていく」