日銀「リフレ派」増で追加利上げは?

日銀の植田総裁は4日、原油高が物価に及ぼす影響について、「交易条件悪化の影響をもたらし、景気や基調的な物価に“下押し圧力となる可能性”がある」と述べる一方で、「家計・企業の中長期的予想インフレ率の上昇につながり、基調的な物価上昇率を“押し上げる可能性”もある」と、物価の見通し難しさを吐露した。

――原油高による物価上昇と景気の悪化。日本は今、どちらを警戒すべきか

『東短リサーチ』社長 加藤 出さん:
「今の状況では、やはりインフレをより警戒せざるを得ない。『景気が心配だから利上げを当面やめる』などと言えば、かなり円安が進む。そうするとまた輸入物価が上がって国民が苦しむ。また、経済にとって中立的な政策金利、つまり“景気を押し上げもしないし減速もさせないと想定される金利”よりも、日本だけがまだ低い。金利水準が低いだけに、スタグフレーション的な状況になってしまった時はインフレ制御の方を重視しないとかえって後で大変なことになる」

日銀の金融政策に注目が集まるなか、政府は日銀の審議委員に金融緩和などに積極的とみられているリフレ派の2人を充てる人事案を国会に提示した。

『東短リサーチ』社長 加藤 出さん:
「リフレ派をガッツリ入れてきたということは、高市政権としては日本銀行に対して『金利引き上げを急ぐな』という明確なメッセージ。政策委員を選んで金融政策を議論するやり方は1998年から始まったが、2012年までは政府が委員を選ぶときに、ある方向性に合った人だけを選ぶことはなかった。安倍政権になってからかなり政治色が持ち込まれ政権の考えに一致する人を選ぶというのが始まった。一旦岸田首相の時に弱まったが今また復活してきた。これは中長期的な通貨の信認という点では明らかにマイナスで、結局今の円安にも繋がっていると言える」

(BS-TBS『Bizスクエア』 2026年3月7日放送より)