■映画界の性被害「見過ごしてきた悪しき慣習」
小川キャスター:
山本さんは被害にあわれた方の話をどう聞きましたか?
山本キャスター:
今回、伺った方は実際に被害にあったのは10年ほど前のことですが、その時のことを昨日のことのように鮮明に覚えていらっしゃるんですね。そして思い出せば思い出すほど目からは涙が溢れてくる、本当に深い傷となっているんだなと実感しました。そしてその方が強く訴えていたことの一つとして、“日本の映画界には俳優を守るルールがないんだ”と。“そのルール作りを早急にしなければならない”ということだったんです。それにつながるかもしれない一つの動きとして3月18日、是枝裕和監督ら映画監督の有志6人が声明を発表しました。
「私たちは映画監督の立場を利用したあらゆる暴力に反対します」と題しまして、「私たちには、みずからが見過ごしてきたあしき慣習を断ち切り、すべての俳優、スタッフが安全に映画に関わることのできる場を作る責任がある」としています。今後、改善に向けたアクションをしていくということです。この声明には「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督や俳優の仲野太賀さんなど300人以上の方が賛同しているということです。
小川キャスター:
被害者が声を上げた時にただ傍観することも「セカンドレイプ」につながるんだと作家の山崎ナオコーラさんはおっしゃっていました。私たちとしましても、これからも勇気を持って声を上げてくださった方の言葉、そして声なき声に耳を傾けてまいります。