■「黙殺したくない」動いた作家たち

当事者の勇気に映画の原作を手がける作家たちも動きました。18人が連名で声明を出したのです。

▼作家たち18人の声明文

2022年4月12日
文責:山内マリコ 柚木麻子
賛同者:芦沢央 彩瀬まる 井上荒野 小川糸 窪美澄 津村記久子 西加奈子 蛭田亜紗子 ふくだももこ 三浦しをん 湊かなえ 宮木あや子 村山由佳 山内マリコ 山崎ナオコーラ 唯川恵 柚木麻子 吉川トリコ

声明
「映画制作の現場での性暴力・性加害が明るみに出たことは、原作者という立場で映画に関わる私たちにとっても、無関係ではありません。声をあげてくださった方々の勇気に応えたく、私たちは、連帯の意志を表明します」


デビュー作「人のセックスを笑うな」が映画化され、話題となった作家の山崎ナオコーラさん。賛同者として声明に名を連ねた1人です。

小川彩佳キャスター
「声明のどの部分に心を寄せたましたか?」

山崎ナオコーラさん
「責任感を持ちたい。そこを特に重要に思っています。権利を渡した後も何かを知った時にはストップをかける力が原作者にはありますし、何らかの行動を取ることはできるんだという」

小川キャスター
「自分の身の回りでできることをやっていこうという、そうした思いがある?」

作家・山崎ナオコーラさん

山崎ナオコーラさん
「あなたの話を信じてます。黙殺したくないです、と伝えるだけでも一つの連帯で意味がある」

著書「伊藤くんAtoE」が映画化された作家の柚木麻子さんは声明文を作成したメンバーの1人です。

声明文の文責・柚木麻子さん
「私たちであれば声を比較的発しやすいのではないか。契約の段階から見直していくことで抑止力になるのではないかなと」

■責められる「セカンドレイプ」の問題

被害者が声を上げにくい、もう一つの大きな理由として被害者にも責任があると責められる「セカンドレイプ」の問題があります。
被害を受けた女性は「セカンドレイプ」をなくし、声を上げやすい社会になってほしいと願っています。

「セカンドレイプ」について語る

性被害を受けた俳優
「『なぜ家に行ったのか』とかそういう言葉で、なぜかいつも被害者の話になる。そんなの自分が一番分かっているし、それができなかったからこういうことが起きてしまったのに、それを言うと声に出せなかった人たちがさらに声を出せなくなってしまう。それが二次加害に当たるということも日本でもっと認知されてほしい」