おとといときのう、天童市では「人間将棋」が3年ぶりに行われました。将棋の街を大いに沸かせた二日間の熱戦を振り返ります。


満開の桜のもと行われた天童市の春の風物詩・人間将棋。今回は3年振りの開催となりました。

初日の土曜日は、地元の高校生たちが将棋の駒にふんし、上田初美 女流四段と竹部さゆり 女流四段が対局しました。

将棋ファン
「すごく見ごたえがあった」
将棋ファン
「女流棋士たちが楽しくてよかったです」

そして、澄み切った青空が広がったきのう。
武将姿で登場したのは、史上初めて十代で5冠を達成した藤井聡太竜王です。

きのうが初めての来県となりました。

藤井聡太竜王
「本日は、天童にお招きいただき大変うれしゅうござる。全軍を躍動させ勝利を目指したい」

藤井竜王が、侍言葉で会場を和やかにすると。

佐々木大地 六段
「人間将棋は初めてではないな。あいさつがしっかりしておるいざ勝負だ」

対局する佐々木大地六段も応えます。

感染対策で、観客を観覧席の660人と会場のパブリックビューイング550人に限定。
それでも事前の申し込みは全国から1万1000を超え、注目を集めた一戦となりました。

藤井竜王
「さらに攻めかかろう6六歩。」

佐々木六段を巧みに攻める藤井竜王。
人間将棋は、全ての駒を動かすルールとなっています。

藤井竜王
「戦況はわが軍の圧倒的有利であるが、1一香と4三歩が動く算段がついておらん。佐々木殿、協力してくれないか」

普段の対局では見られない藤井竜王の和やかな一面に会場は盛り上がります。

藤井竜王
「逆王手も織り込み済みじゃ。同金」

対局はおよそ1時間。藤井竜王は、無事に全ての駒を動かし130手で勝利しました。

将棋ファン
「(藤井竜王は)かっこよかったですいろいろお話されていたので楽しかったです」
将棋ファン
「(藤井竜王が)「ござる」という言葉を話しているのを聞いてとてもうれしかった将軍になりきったのを見ることができてとてもよかった」

藤井竜王
「なんとか最後まで務めることができてほっとしている。タイトル戦の機会も多いのでまたそういう形で来られたらいい」

2日間にわたる熱戦に、将棋の街、天童市が大きく沸き上がりました。