海のないモンゴルで、初となる海水魚の養殖です。岡山理科大学の研究チームが、海水魚の陸上での養殖を可能にする特殊な水を用いて、内陸国での養殖に成功したことを発表しました。

■「海のない国」モンゴルで育った「海水魚」

”内陸国”モンゴルで育った海水魚「ハタ」


(岡山理科大学 工学部 応用化学科 山本 俊政 准教授)
「コロナ禍の研究ということで大変苦労しました。しかしながら皆の力、現地のスタッフの力、総合力を持って素晴らしい結果を出すことが出来ました」

「好適環境水」で、陸上でも海水魚の養殖が可能に


岡山理科大学の山本准教授らからなる研究チームが養殖に挑んだのは、ハタ科の大型魚と小型魚を掛け合わせた「交雑ハタ」です。真水に微量のナトリウムなどを加えることで、海水がない場所でも海の魚の養殖ができる特殊な水=好適環境水による養殖の挑戦です。

3年前、モンゴルで海水魚の陸上養殖に乗り出した
モンゴル国内に設けた水槽でも、ハタは順調に育った


2019年9月、稚魚500匹がたどり着いたのは海がない国、モンゴルです。肉食文化が中心のモンゴルで魚の養殖を成功させ、定着させようというのです。

「冷凍はありますが、ライブ(生)はこれだけしかない」