軽度知的障がいと統合失調症を抱えている男が弟を殺害した罪に問われている裁判で、福岡高等裁判所は、懲役12年とした一審の判決を支持し、被告側の控訴を棄却する判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、長崎県島原市に住む40歳の無職の男です。
判決によりますと、男は2023年10月26日、自宅で同居していた実弟を
殺意を持って柳刃包丁で複数回突き刺して失血死させたとされています。
男は統合失調症に罹患し軽度の知的能力障害も抱えており、弁護側は完全責任能力を認め懲役12年を言い渡した長崎地裁の判決を不服として控訴していました。
福岡高裁は10日に言い渡した判決で、幻聴が存在した可能性はあるが、行為の違法性を認識できる実質的な能力や犯行を思いとどまれる能力は備わっていたと判断。
量刑についても、重すぎて不当であるとまでは言えないとして控訴を退けました。
【傍聴メモ】「しとかんね」犯行直前に聞こえた幻聴 弟殺害した兄が訴えた"女性の声” 統合失調症、軽度知的能力障害 父親は「…無理」




《解説》刑法では「心神喪失なら罰しない」「心神耗弱なら刑を減軽」と定めている。裁判では被告の知的障がいや統合失調症が、犯行に影響したと言えるかが判断される。統合失調症だからといって自動的に無罪になるわけではなく、最終判断は裁判所(裁判官・裁判員)が下す。














