「積極財政」「財政規律」2つのスタンス

高柳キャスター:
とどまることを知らない“円弱状態”ですが、更なる要素として挙げられるのが財政悪化の懸念です。

国の財政が借金頼み、つまり国債頼みになると円の価値がさらに下がる恐れがあります。これをめぐり、「積極財政」「財政規律」という2つのスタンスがあります。

TBS報道局経済部 出野 記者:
「積極財政」は、借金をしてでも景気を良くしたり国民生活を支えるために、国が積極的にお金を使おうという考え方です。

対照的に「財政規律」は、家計で例えるならば、「月の収入でその月の出費を賄おう」という考え方。できるだけ借金に頼らず、健全な財政運営をやっていこうとするのが「財政規律」です。

積極?規律? 選挙に向けて各党の立場は

高柳キャスター:
各党の考え方を見ていきます。

【積極財政or財政規律】TBSアンケートより
自民:「責任ある積極財政」を進める
維新:「積極財政」のための財源を改革で生み出す
中道:プライマリーバランス 黒字化目標は堅持
国民:財政健全化目標を見直し 積極財政など
共産:税制は応能負担の原則を貫く
れいわ:必要であれば国債発行を活用する「積極財政」
参政:大規模な積極財政が必要
ゆうこく:積極財政で経済成長を優先
保守:インフラ整備などに関しては積極的な投資
社民:赤字国債発行は否定しないが財政規律は重要
みらい:成長投資などのため一定程度国債発行やむを得ず

全体的に、「積極財政」という言葉が目立ちます。

TBS報道局経済部 出野 記者:
もし「積極財政」が、選挙後も続くことになった場合は、財源を積極的に確保するという責任が伴うはずです。

各党が掲げている「積極財政」という言葉の裏に、そのような姿勢が欠けているのであれば、この先も財政悪化の懸念はついて回ることになり、更なる円安を誘うことも懸念されます。

「日本経済は株も高いし大丈夫ではないか」という見方もあるかもしれませんが、野村総研エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏は、「現在の『円安・債券安・株高』は長くは続かない。『円安・債券安・株安』になると、危機モードが強まりトラスショックに近づく」と、厳しく指摘しています。