鋼ではなく「コンクリート」を選んだ理由

海に浮かぶ風車の土台部分には、世界でも珍しい技術が採用されています。上半分が「鋼」、下半分が「コンクリート」で作られた「ハイブリッドスパー型」と呼ばれる構造です。 すべてを鉄で作るのが一般的ですが、なぜあえてコンクリートを採用したのか。そこには「地域経済」への配慮がありました。

すべてを鉄で作るには大規模な造船ドックが必要となり、島内の企業の参入が難しくなります。しかし、コンクリートであれば地元で材料を調達し、地元の建設会社が施工できます。 牛上部長は「特殊な技術もいらないコンクリートにすることで、地元の方に関わってもらうことができた」と語ります。

この「地元製造」にこだわったのが、福江商工会議所の元会頭、清瀧誠司顧問でした。

「是非とも五島で作ってもらわないと、五島の経済のためにはなりません。2年ぐらい折衝して五島で作っていただいた。これがやっぱり一番苦労したところです」

巨大な風車建設の“投資”を、いかに島内で回すか。技術選定の段階から、その模索は始まっていました。