今月25日に実施される名護市長選挙に向け、RBCと沖縄タイムスは政党からの推薦を受けて立候補を予定している2人による座談会を開催しました。

普天間基地の辺野古移設問題やアメリカ軍基地の再編交付金などについて、2人の主張を紹介します。

名護市長選挙には3人が立候補を表明していて、選挙戦は事実上、前の名護市議の翁長久美子さんと現職の渡具知武豊さんの一騎打ちとなる見通しです。

普天間基地の移設先として名護市辺野古が浮上して以降、選挙戦のたびにその是非が激しく争われてきましたが、埋め立て工事が進むなか争点としての位置づけは変化しつつあります。

市長が移設受け入れの賛否を示しても工事の進展には影響しないとして、自らの態度を明確にしない現職の渡具知さんに対し、新人の翁長さんは明確に反対を訴えています。

(スーパー※効果音あり・辺野古移設の賛否は)

沖縄タイムス・前田高敬北部報道部長
「基地建設への賛否と完成後に想定される基地負担の軽減について、市長としてどのように取り組むお考えかお聞かせください」

現職・渡具知武豊氏
「これまで国と県との間で14件の訴訟がありまして、その全てで県は一度も勝訴できなかった」
「法的な手続きに基づいて実施されている当該事業に、私が何かを発信したところで工事に与える影響はないと考えております。したがって市長である私がなすべきことは市民の不安を払拭し、生活環境を守るための手段を講ずることだと考えております」

沖縄タイムス・前田高敬北部報道部長
「県民投票などで民意が示され、国と県の裁判闘争でも止まらず、代執行で工事が進められている状況についてどのように対応していくお考えでしょうか」

新人・翁長久美子氏
「莫大な事業費、事業期間の延長、実現不可能な軟弱地盤の改良工事、危機的な環境破壊が進む状況から、今後必ず名護市長の権限に属する手続きを生じると思っております。市長権限を最大限に行使し、辺野古を止めることが私はできると思っています」

交互に質問を行うクロス討論では辺野古移設受け入れを条件に交付される再編交付金について議論が交わされました。

翁長さんが公約で掲げる様々な無償化の取り組みについて、渡具知さんは再編交付金なしでも本当に実現可能なのか質しました。

新人・翁長久美子氏
「現在、名護市に交付されている再編交付金は2026年で期限となるはずです。であれば誰が市長であろうと再編交付金以外の財源を検討、確保することは必要なことだと考えております」

翁長さんは来年度から国が小学校の給食費を無償化し、国による保育料支援の流れも今後加速するとしたうえで、全体的な事業の見直しにより無駄な支出を整理するなど再編交付金に頼らない財源確保が可能だと主張します。

続いて翁長さんは2026年度末で期限を迎える再編交付金に代わる財源について、渡具知さんの考えを質しました。

現職・渡具知武豊氏
「子育て3つの無償化を安定的に実施する上で、政府からの財政的支援は大変重要であると考えております。そのためにも様々な財政的支援についてお願いをしているところでございます。今後引き続き、子育て3つの無償化の安定的な継続のために、政府の方に働きかけを進めてまいりたいと考えております」

渡具知さんは自らの任期中に実現した給食費、保育料、子どもの医療費の3つの無償化を安定的に実施するためには引き続き国からの支援が重要だとして、再編交付金に代わる様々な財政支援を国に求めていく考えを示しました。

基地問題や辺野古移設受け入れの見返りとなる再編交付金のあり方については真っ向から対立する2人。

名護市民の判断は25日に示されます。