癒えぬ悲しみ 2年前に失った夫
細川さんが、特に気にかけている人がいる。

JOCA災害支援チーム 細川さん
「よく訪問行く度に、『生きる意味ってなんなのかな』って、すごく私たちに仰る方なんです」
福光昌江さん(71)。

JOCA災害支援チーム 細川さん
「来週かな、歌の時声かけていいかな」
福光昌江さん
「良いです」
福光さんは地震で夫を亡くし、4畳半の仮設住宅に一人で暮らしている。
福光さん
「お父さんの仏壇。福光の仏壇は、見つかったのこれ一個だけ」
2年前の元日、夫の達矢さんと、いつもの茶の間にいた時…

福光さん
「家の2階の大屋根が、バサッと落ちたんです。バサッと落ちた瞬間、『キャーッ』て言って何がなんだかわからなくなって。その場で主人はうつ伏せになって。何か当たって、木の梁とか柱の梁とかが当たって、亡くなったと思いました。呼んでも返事も何もないし。『助けてくれ』が最後の言葉でした」
福光さんは、屋根と梁のわずかな隙間に入り、そのまま身動きがとれなくなった。崩れた家に取り残されてしまった。
福光さん
「『助けてください、誰か消防の方いないですか、村の誰かいないですか。 お願いします』って何回もずっと喉が枯れるほど、1時間以上叫んでました。だんだん真っ暗になって、上から次から次へと何か落ちてくるんですよ。真っ黒で主人の顔も見えなくなって、『もうここでお父さんと一緒に最後にするわ』って私もう決めたんです。寒くて震えて。いられなくなったもんで」
6時間後、近所の人たちの懸命な救助活動によって、福光さんは救い出された。しかし、夫の達矢さんは、遺体となって発見された。

昌江さんは、2025年秋に夫の納骨をした。失ったものの大きさと向き合う日々が続いているという。

福光さん
「孤独でした。心細かったです。落ち着いてきた頃、なんか寂しさが湧いてきて。夜になると、一人になると、何度も思い出して。しばらく気持ちが不安定になりました。なんでこうなったんだろうと」

















