昨年9月の東京世界陸上、男子走高跳で8位入賞を果たした赤松諒一(30、SEIBU PRINCE)。その前年のパリ五輪では左足の小指にボルトが入った状態で臨み5位入賞と、怪我と戦いながらも大舞台で結果を残してきた。走高跳界をけん引しながら医学部研究生としての肩書きも持つ赤松に、度重なる怪我との向き合い方や競技への思いを聞いた。(取材は12月)

「地鳴りのような反響は今も耳に残っている」

助走から踏み切り、そして空中での美しいクリアランス。一瞬の跳躍で身体には体重の数倍もの負荷がかかる。わずか1センチの高さを更新するため、人生を捧げる走高跳はまさに「人間の限界」への挑戦そのものだ。34年ぶりに日本で開催された大舞台。バーを越えた瞬間の大歓声を赤松はこう振り返る。

東京世界陸上

「めちゃくちゃ楽しい試合でした。日本であれだけの歓声の中で跳べる幸せ、跳んだ後の地鳴りのような反響は、今も耳に残っています。あの経験以来、声をかけられることが増えましたね。応援していただけるのは僕が競技をしていく上で嬉しいですし、期待にもっとすごい記録で応えたいと思います」