元患者らと直接面会「元気をもらった」

11月26日、伸子さんにとって忘 れられない出来事がありました。集まっていたのは兄が寄り添ってきたクリニックの元患者たちです。これまでオンラインでしか交流が持てず、直接会うのはこの日が初めてでした。

(元患者)「初めて会ったのは7月、そこから通院しだして金曜日の夜ですね。診断書を書いてもらって”休みましょうよ”って言われて」

(伸子さん)「私のイメージでは優しいイメージがなくて、兄に。優しいというか、そんなに気を遣って言うようなイメージがなかったのに、すごく皆さんが慕って下さっていた」
(元患者)「そうですね、気さくでした」

元患者の男性は伸子さんの寄り添う姿に元気をもらったと話します。

(元患者の男性)「伸子さんがすごく色々と頑張ってらっしゃるというお話も聞きしまして、私も負けてられないぞじゃないですけどね。私なりのやり方でできることをやっていこう」

(伸子さん)「私は元患者さんの声を聞きたいというので参加したんですけれども、今こうやってみなさんとつながっていることが孤立をなくしていきたいということに繋がっているんじゃないかな」

事件から1年「今ようやく始まったところ」

事件から2022年12月17日で1年、前に進み続けた伸子さんの周りには残された人たちが支えあう新たな「居場所」が着実にできていました。

(伸子さん)「本当に兄に対してもよく考えますし、今、笑っているのか、泣いてるのか、大丈夫かなって私が心配もしたりとか。ただ本当に自分も含めて家族もみんなが元気でなんとか過ごせれば兄に対して何か変な心配をかける必要もないかなということだけはいつも感じながら生きてきたかなという1年でしたね。(元患者と)リアルにお会いできたときに、やっと個人的にもつなぐことができて、本当に今始まったのかなっていうところなんです」

(2022年12月16日放送MBSテレビ『よんチャンTV』より)