「不起訴理由の積極的な公表」結構前向き?
(幹事社記者)
「最高検が今年11月、社会的な関心の高い重大事件を容疑者を不起訴にする際には、その理由の公表を積極的に検討するように各地検に指示したという報道もございましたが、これを受けた松山地検の対応についてお考えをお聞かせください」
(伊藤検事正)
「正直言って松山地検に赴任したばかりなので、どういう風にするかっていうのはすぐには答えられませんけど、基本的に最高検が公表を積極的に検討するように指示したっていう風に言われてますけど、最高検の言い方としては、刑訴法47条の趣旨を踏まえて、個別の事案ごとに公表の公益上での必要性や弊害等を考慮しつつ、具体的なやり方を検討して広報を行うと、最高検らしい言い方をしてるので、積極的に公表・検討するように指示したと言われると、そうなのかっていう気はしますけど。ただ、いずれにしても、特捜部時代には、特捜部は事件も事件なので意外と公表もしていましたし、場合によっては理由も全部説明するというところもあるので、そういう特捜部のやり方と一般刑事事件、公判事件とは違うとは思いますけど、具体的なやりかたを次席検事とも相談しながらやっていきたいという風に思っています」

(幹事社記者)
「記者クラブとの向き合いについても質問になりますけれど、前検事正着任以降、処分結果の決定が申請しても公表されなくなったという事態が発生しています。これにつきまして検事正のお考えをお聞かせください」
(伊藤検事正)
「これも着任した直後なので、すぐに回答というわけではありませんし、今後次席と相談していきたいと思っていますけど。鑑定留置・処分保留、それぞれいろんな事情があるので、一概に鑑定留置なら公表、公表しない、あるいは処分保留なら公表する・しない、っていうふうに決めるわけではなく、個々の事案ごとに弊害と必要性を考えて検討していくということになるとは思います。具体的にどうやっていくかっていうのは、今後ですね」














