「シンナーが憎い。うちの子を2回殺した。1度目は命を奪い、2度目は骨まで」
翌日の告別式の後、火葬場で母親と2人マサフミを見送った。
1時間ちょっと経ってマサフミが戻ってきた時、母親は80度90度ある熱い灰を両手で握りしめた。
水谷修さん(夜回り先生)
「『シンナーが憎い。シンナーが憎い。うちの子を2回殺した。1度目は命を奪い、2度目は骨まで』。あらゆる、あらゆる薬物、ドラッグを乱用すると骨はボロボロです」
シンナーは有機溶剤だ。
1回1回の乱用が骨と歯と脳を溶かしていくという。
大腿骨(太ももの骨)は本来、長くてしっかりした丈夫な骨だ。
その骨が3つだけ残っていた。
母親と水谷さんが箸でそっと持ち上げようとした瞬間、骨は空中で粉々に砕け散った。
水谷修さん(夜回り先生)
「お母さんと僕とこの手で、4つの手で、こうやって灰かき集めて、ぎゅっと握りしめて、悔しくて悔しくてバンバン叩きながら、手で骨ツボに灰を入れてました」














