「水谷先生、あんたが殺したんだよ。あんたは病気を愛の力で救おうとした」

もう俺は教員をやる資格ない。
水谷さんは高校の荷物を段ボールに詰めていた。
その時、マサフミが持ってきた芹が谷病院の切り抜きが目に入った。
水谷さんはこの病院で自分を整理して教壇を去ろうと思った。
当時、院長だった金子先生が喜んで会ってくれた。
2時間にわたって話を聞いてくれた後、金子先生はこう言った。
水谷修さん(夜回り先生)
「『水谷先生、あんたが殺したんだよ』『水谷先生いいか、シンナー覚醒剤・大麻・処方薬・市販薬・薬物・ドラッグをやめれないのは依存症という病気だ。あんたは病気を愛の力で救おうとした。病気が愛や罰の力で救えるのか?目の前の子が42度の熱を出した時、俺の愛の力で救ってやる、抱きしめたら熱が下がるか?目の前の子が胃痙攣を起こして、痛い痛いつってる時、お前の根性がたるんでいるから胃痙攣を起こしたんだ。引っ叩いたら胃痙攣が治るか?そうじゃないだろう』『病気は専門病院の専門医師の治療をもって治すもんだ』と。目から鱗が落ちる思いだった」














