福井県内にある稼働中の7基の原発について、滋賀県の住民らが安全性に問題があるなどとして運転の差し止めを求めて、12年前に提訴した裁判に、判決が言い渡されました。

 判決によりますと、滋賀県・大阪府・京都府の住民ら45人(提訴当時57人)は、「若狭湾沿岸には狭い範囲に原発が集中し、自然災害で過酷な事故が起これば福島第一原発事故を上回る被害が出る」などとして、福井県内にある現在稼働している美浜・大飯・高浜の原発計7基(提訴当時計11基)の運転差し止めを求めて、2013年に訴訟を起こしていました。

 この12年の間に口頭弁論43回おこなわれてきました。12月25日の判決で、大津地裁は原告側の請求をいずれも棄却する判決を言い渡しました。

 判決を受けて関西電力は「本件が提訴されて以降、美浜・高浜・大飯全基の安全性を確保していること等について丁寧に説明を行い、運転を差し止める必要がないことを裁判所にご理解いただけるよう、真摯に対応してきた。本日の判決は、主張を裁判所にご理解いただいた結果であると考えている。」などとコメントしています。