穏やかな性格で愛された
1990年、南アフリカのクルーガー国立公園から八木山動物公園へとやってきたベン。当時は推定1歳、体長は140センチくらいの小柄なゾウで、飛行機に乗って仙台にやってきたといいます。
ゾウは一般的に1日1キロ体重が増えるため、ベンもすくすく成長し、ついには体長が3.2メートル、重さは7トンと国内で最も大きなゾウになりました。チャームポイントは長い「片牙」。
両牙をぶつけて折ってしまってから右側の牙だけが伸びてくるようになり、このような姿になりました。

そしてなんといっても多くの人から愛された理由はその穏やかな性格。飼育員の指示に的確に応える様子はファンにとってお馴染みだったといいます。
特に園が取り組むアフリカゾウの繁殖プロジェクトでは人工授精のための採精にもしっかりと応じ、園によるとこの作業に応じてくれるのは国内でベンだけでした。

取材をした日、気になったのは他のゾウの様子でした。屋外の展示場にいたのは、メスのリリーです。














