「お前が来るとうつるからそばへ来るな」

原田信子さん

学校に行くのが、いやでたまらなかった。

(原田信子さん)
「『お前が来るとうつるからそばに来るな』。学校から帰る時はちょっと掃除をして帰るじゃないですか?一緒に、バケツで(雑巾を)絞ろうとすると『お前が使うとうつるから使うな』とかって雑巾を投げられたりね。そんなことはいっぱいあったね」

患者の強制隔離を定めたらい予防法は、平成8年にようやく廃止。2年後、隔離政策は人権侵害で憲法違反だと元患者たちが国を訴えた。平成13年、熊本地裁は国の責任を認め国は控訴断念、謝罪と名誉の回復が約束された。

しかし、同じように差別を受けてきたハンセン病患者の兄弟や子供、孫などへの救済はなかった。国の責任を問いたいと真っ先に原告に名乗り出たのが原田さんだった。

(原田信子さん/2016年1月の会見)
「私の父が病院に入ったころはハンセン病はらい病って言われて。その当時はやっぱり子供だったのでいじめられたし、そういう過去を抱えたままで死んでいきたくなかったです。やっぱりちょっと皆さんにも聞いてもらって、少し気持ちを楽にして生きたいなと思うようになったんです。もう72歳になったので(当時)」