与党と野党の関係性にも変化が… 自民・維新もギクシャク
高柳キャスター:
さらに今回の国会では、与党と野党の関係性も今までと違うところがあるんですよね。

TBS報道局 岩田部長:
従来は「与党」と「野党」がはっきり分かれて、完全に対決するような国会だったわけですが、この臨時国会を振り返ると、そうではなくなっています。
まず、自民党と日本維新の会の間にも色々なギクシャクがあり、一致団結してるわけではない。そんな中で、自民党としては国民民主党や公明党の支持も得たいので、補正予算を作る上では両党の意見を少し取り込んで、結果、両党は補正予算に賛成をしました。
一方、野党第一党の立憲民主党は、「中道」という言葉をキーワードにして、国民民主党や公明党との連携に期待をしているわけですが、まだ先は見えてこないという状況です。
2026年の通常国会も、高市総理にとっては、なかなか簡単な政権運営ではないことが予想されます。さらに、野田代表にとっても、野党をどうやってまとめていくのか、それぞれにとって難しい国会が続くということです。
井上貴博キャスター:
様々なパワーバランスがある中で、ここに来て、維新の会の吉村代表は少し分が悪くなっているのかなと感じています。
「議員定数削減」の話で、「結論を出さない国会は茶番劇だ」と批判していますが、この議論の出発点で「自民と維新の合意文書には成立を目指す」としか書いていない以上、こうなることが織り込み済みだった気がしていて、むしろ「茶番劇なのは維新の方」ともとれると思います。
「まっぴらごめんだ」というのであれば、筋を通して連立を離脱すべきなんじゃないかなというふうにも思います。

タレント・歌手 ミッツ・マングローブさん:
維新側も「連立を離脱します」とすぐには言い出せない事情があることが垣間見えます。
そもそも「議員定数削減」について、割と冷めてる議員が多く、自民党の中でどのくらい盛り上がっているのかということ。
あとは、国民がそこに対してどのくらいの熱量を持って政治の改革、法案を求めているのかなど、全てがギクシャクしていて、「どっちの方向に進めばいいのかな」と、生活していても考えてしまいます。
出水麻衣キャスター:
ここから年末年始を挟みますが、政治家のみなさんは、この期間に通常国会に向けてどんな動きをして、私たちはどこに注目していけばいいのでしょうか。
TBS報道局 岩田部長:
年末年始は基本的には地元に帰る議員がほとんどです。この間、地元に戻って有権者と話をして、今回はどう評価されるのか、次の国会に何をすべきなのかということを聞くことになると思いますね。
2025年は今回で終了ですが、2026年の通常国会は、新しい高市政権にとっての正念場になっていくことが予想されます。
私たちは引き続き、どんなテーマで何をしていくのかをしっかり見ていかないといけないですね。
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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局 政治部長
元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当
ミッツ・マングローブさん
タレント・歌手
慶應義塾大学法学部卒業
イギリス留学の経験もドラァグクイーンとしてデビュー後はタレントや歌手など多彩な活動を行う














