「自分らも学習していかないと」職員の意識にも変化

 拘禁刑の導入で変わる受刑者の支援。それは職員の意識にも変化をもたらしています。11月20日、刑務所内の会議室に刑務官らが集まりました。始まったのは「5年後の大阪刑務所」をテーマにしたグループディスカッションです。

 <ディスカッションで出された意見>
 「各個人に合わせた細分化処遇」
 「事故ゼロの施設」
 「拘禁刑も始まったので柔軟な考えをもって」
 「新拝命で辞める人が多いので、その人を大事にしていけたらいいなと」
 「拘禁刑に変わって少し緩まった部分もあるので、規律と秩序が確保された環境ですかね」

 拘禁刑の導入をきっかけに、刑務所をどう変えていくべきか。皆が自由に意見を出し合います。これまでは上司に意見を言うことが憚られる風土だったと言いますが、刑務官たち自らが変わろうとしています。

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 (40代の刑務官)「周りの職員と集まって話し合うことはなかなかないので、斬新な取り組みだと思いました。今後に向けて処遇をどうしていくか、手探りながらみんな考えているんだなと」
 (60代の刑務官)「上から言われたことをやっとけという時代から、今はこういうふうに形が変わってきた。専門職の意見を聞きながら自分らも学習していかないといけない。そうじゃないと受刑者に指導できないと思います」

 規律・秩序の徹底から受刑者本位の更生へ。塀の向こう側で手探りの毎日が続いています。