再開発断念の民間と予算を引き上げる行政

建築費の影響で再開発を断念せざるを得ない民間企業と、予算を引き揚げ続ける行政。都市計画の専門家は、「民間も行政も身の丈に合った開発が必要な中、仙台市はやや過剰なことをしている」と分析します。

宮城大学 小地沢将之教授:
「本来、公共施設も総面積を縮小していくという国の指導もあり、基本的にはどんどん増やしていく流れではない」

小地沢教授は、現在仙台市はハード事業を足がかりに街づくりを進めている傾向にあるが、本来は、ビジョンがあった上で街づくりを行うことが大切だと話します。

宮城大学 小地沢将之教授:
「地権者だけでなく多くのステークホルダーを巻き込んだ状態で街づくりをすすめていく合意のもとスタートしなければいけないところを、ハード事業先行の補助の枠組みになると、事業者としては採算ベースで合うか合わないかだけの判断になってしまう」

仙台の顔ともいえる仙台駅前。地権者だけではなく、改めて行政がどんなまちにしたいかを明確にし、リーダーシップを取る必要があります。

仙台市は、民間業者や地権者と跡地の活用方法について協議していきたいと話しています。