2025年は、事件のニュースで「トクリュウ」という言葉をよく耳にしたかと思います。2024年、首都圏で発生した闇バイトによる強盗事件に関与したとして仙台市の男を含む4人の指示役が先日、逮捕されたニュースでもトクリュウという言葉が使われていましたよね。トクリュウは「匿名・流動型の犯罪グループ」の略称です。SNSなどを通じて匿名でつながり、特殊詐欺や強盗などの犯罪を繰り返す集団のことです。トクリュウの特徴は、中核部分の実態が不明で、犯罪実行者が頻繁に入れ替わり、明確な組織を持ちません。

こうしたトクリュウによる行為で今、仙台市内で大きな問題となっているのが繁華街での「組織的な客引き」行為です。

仙台市内の繫華街で横行する客引き行為

師走を迎えにぎわいをみせる仙台市内。東北最大の歓楽街、国分町周辺にも多くの人が訪れていますが、この路上で横行しているのが「客引き」行為です。

国分町で横行する客引き行為

客引き
「美人、かわいい系、キャバクラなら5000円で」

このようにキャバクラなど歓楽的な雰囲気を出し、異性の客をもてなし飲食させる店への客引き行為は、県や仙台市の条例、風営法で禁止されています。しかし、市によりますと、2024年の調査では、市内に月平均で679人の客引きがいることが確認されました。

記者
「県警の捜査員が夜の国分町に入ります」
「県警の捜査員が入ってわずか15分、客引きをしたとして男が捜査員に連れていかれます」

私服警察官が巡回してからわずか15分で摘発

警察も私服警察官を巡回させ、2025年は11月末までに2024年の同じ時期より6人多い46人を摘発しました。

仙台中央警察署 山﨑耕平生活安全課長
「客引きは風俗営業の店に客を案内してその客の売り上げに応じたいわゆるキャッチバックという報酬を受け取っている」