先天性心疾患で5回手術を受けた女性 「計画無痛分娩」で出産へ

奈良市に住む田中瑞季さん(28)もこの病院に通っています。
(循環器医 神谷医師)「妊娠で血液量が増えてきていますので、心臓は大きくなったりしてきています」
瑞季さんには「ファロー四徴症(しちょうしょう)」という心疾患があります。
ファロー四徴症とは先天性の心疾患の一つで、心臓の右心室と左心室を隔てている「心室中隔」という壁に穴があいていることなどから、治療しなければ不整脈などが起こる命にかかわる病気です。
瑞季さんは生まれた日に心臓の疾患が分かりました。1歳のときに国立循環器病研究センターで手術を受け、これまでに5回手術をしています。
去年結婚した瑞季さん。今年2月に妊娠していることがわかりました。
(田中瑞季さん)「2人で話を聞きに行って、妊娠したらこういうリスクがあるって。そういうの(リスク)を分かったうえで、こういうふうに見ていくのでって話があったので安心した」
この病院では、妊娠初期から出産までの間に3回詳しい検査をし、その時の心臓の状態に合わせて治療方針や分娩計画を立てます。
(循環器医 神谷医師)「もともとの右室機能障害があるのが顕在化してきているということで、妊娠で悪くなったっていうふうには捉えていない」
瑞季さんの疾患は、妊娠によって心不全などのリスクが高まるため、心臓への負担を考慮し、39週のタイミングで「計画無痛分娩」で出産をすることになりました。














