捕殺されたツキノワグマは九州生まれ?それとも…

捕殺されたツキノワグマは詳細に調査が行われました。
その結果、推定4歳のオスで、人工飼育の経験のない野生の個体と結論されました。

しかし、頭蓋骨を他の地域のクマと比較すると「西中国山地産もしくはそれより北を産地とする」(※)とされ、他の地域から運び込まれた可能性が否定できないとされました。

※大分県 1988 『大分県祖母・傾山系で捕獲されたツキノワグマについての緊急調査報告書』より

運ばれる捕殺されたツキノワグマ。このあと調査がおこなわれたとされています。

DNA解析の結果は?

このツキノワグマは九州で生息し続けてきたものなのか、由来を明らかにするためDNAの解析が行われました。2010年に発表された論文によると、捕殺されたツキノワグマは北陸~中部地域から移入された、もしくはその地域から移入されたメスの子孫であると結論づけられました。

2000年ぐらいまでは、捕獲されたクマの死体や、毛皮を剥がす過程、まだ血もついている毛皮など、いまではショッキングな映像も普通に放送されていました。この大分で捕殺されたクマも顔のアップなども撮影、放送されました。