「自分が打てる」でもパスを出す リーグ1位のアシスト数を支える合言葉「ピンパス」

【佐】今シーズンのヴェルカはパスもすごく質がいいですね?
【磯】ヴェルカはアシストでもリーグトップの数(1試合平均24.0本)。チーム全体で意識高く、パスを回せています。

Bリーグだと、中心になる選手がボールをずっと持っていて、そこだけでパスをして得点を重ねるという結果もある。

でもヴェルカの場合、例えばPFのブラントリー選手は4.8アシスト。C/PFのアキル・ミッチェル選手、2メートルを超えるビッグマンでも3.5アシストと、かなり高い値なんです。ボールを回す意識をチーム全体で持っている点が、今の好調の要因だと思っています。

【佐】練習の中からパスの意識を高めているんですか?


【磯】練習の中でもそうですし、試合の反省をするときも自分がシュートを打てる状況だったけど、隣にもっといい状況の人がいたときにパスを出す、「エクストラパス」とかヴェルカ内では「ピンパス」と呼ぶ、そういうのをすごく褒め称えています。

こういうのが「自己犠牲の意識だよね」っていうのをチーム内で確認するカルチャーができています。

【佐】試合中の判断力も今シーズンすごくいいんですね?
【磯】去年よりも格段にミスの回数も減っているので、そこもかなりオフェンスに大きく影響していると思います。