去年、コメが品薄になり急激に値上がりした「令和の米騒動」今年になっても尾を引き、多くの人が翻弄された一年でした。価格の高騰などによってどのような影響が出たのか。消費者や生産者、販売店のそれぞれの視点で振り返ります。

記録的な価格高騰

(街の声)
「高い。高い以外に何かあるかな?」「Q.それしかない?」
「それしかない。パスタに代えたりするかもしれない。今までコメだったところを。週7コメだったところを週2パスタに代えたり」
「孫が一緒に住んでいますので、どうしてもご飯をたくさん食べますから。」「Q.お孫さんはおいくつ?」「中学3年で柔道をやっているので、もうかなり・・・(笑)いまは玄米で(農家から直接)30キロ、ドカッと買うとかいう形にしておくと、自分で精米をすれば多少なりとも安く済みますので」

多くの消費者が、記録的な価格高騰をそれぞれの工夫で乗り切っていました。私たちの主食であるコメを取り巻く状況は、去年から大きく変化しています。農林水産省がまとめたスーパーでのコメ5キロの販売価格の推移です。去年6月ごろまでは2000円前後でしたが、夏以降、徐々に値上がりし、昨年末には約3500円に。今年に入ってからも上がり続け、5月には4300円台目前まで上昇しました。1年で倍以上になった主食の値段に、消費者が講じた対策は…。

(まんでがん 内田和樹さん)
「最近もち麦を手にしていただくお客さんが増えたのかなと思います」

今年、特に消費を伸ばしたのが、もち麦や押し麦など、コメに混ぜて炊くことができる穀物です。量をかさ増しでき、栄養価も高いとされていて一躍人気になりました。突如訪れた消費バブルに、生産地である善通寺市の農業管理公社は…。

(善通寺市農地管理公社 高畑強事務局長)
「みんなが知ってくれた、みんなが食べてくれたという経験をそのまま広げていきたい」