“研究費増えにくい”現状 歴代受賞者も指摘

井上貴博キャスター:
今回、受賞が決まっているのは、▼ノーベル化学賞として「金属有機構造体の開発」を研究した京都大学の北川進特別教授、▼ノーベル生理学・医学賞として「制御性T細胞の発見」を研究した大阪大学の坂口志文特任教授です。

授賞式を前に、2人が強調したのは「基礎研究」の重要性です。

「基礎研究」とは、自然現象の解明、真理の追求など、主に大学の研究者が取り組む研究で、歴代の受賞者もずっと指摘していました。

性格別の研究開発費用を見ると、2024年の▼基礎研究は2兆9519億円、▼応用研究は4兆2019億円、▼開発研究は13兆3812億円となっています。
※総務省「科学技術研究調査」より

科学ジャーナリストの寺門和夫氏によると、基礎研究の現場で、研究費は「実質減少」していて、物価高・人件費高騰で大学の研究室は維持するのも大変だということです。

また、国からの研究資金は「選択と集中」で分配され、有名大学やAIなどの先進研究へ優先的に提供されているといいます。

どのように日本の基礎研究を支えていくかという部分です。

山形純菜キャスター:
日本には本当に素晴らしい人材がいると思いますので、外に流さないように手が打てないかなと思います。

井上貴博キャスター:
日本の宝なので、どう国の資金を投入していくのか。女性研究者がなかなか増えていかないという課題もあるように感じます。